サッシメンテナンス豆知識

窓編1 風のトラブル

樹脂窓の風によるトラブルは非常に多く、風の強い日に窓を開けると、開く方向に強く早く力がかかるので部品破損の原因になります。

開き窓は古い樹脂窓とテラスサイズ等の高さの高い窓は丁番・ヒンジ仕様、縦すべり出し窓はフリクションステー仕様に分かれます。丁番・ヒンジ仕様の窓のことを「開き窓」と呼ぶことが多いです。

開き窓は強風による扉の開きすぎで丁番、ヒンジ等の部品や窓が破損するのを防ぐために、扉と枠をつなぐアームストッパーが付いています。枠や扉の樹脂部分が破損してしまうと、窓を壁から外して交換することになるからです。メーカーによっては樹脂部分の破損を防ぐために、アームストッパーの固定部分が壊れ、ストップが効かなくなることで不具合を知らせる仕様になっています。アームストッパーの交換のみなら窓の交換より安価で補修可能です。

縦すべり出し窓は、突風が吹くと強い力で窓が開閉されたのと同じ状態になり、窓の上下を支えているフリクションステーがねじれてしまって扉がきちんと閉まらなくなります。部品を交換すればきちんと閉まるようになります。

また、枠や扉を固定しているビスが抜けてしまう場合があります。この場合は扉が落下する危険があるので、可能なら窓を閉めて至急プロの方を呼んでください。比較的新しい窓だと扉の交換になるのですが、古い窓は製作不可で窓ごとの交換になります。その場合は、外壁や内部の工事も必要なるので、大変費用がかかります。

風の強い日は破損を防ぐためにも、窓を閉めてくことをおすすめします。

窓編2 ハンドルの不具合

開き窓、縦すべり出し窓のハンドルの回りがきつくなってしまうことがあります。

原因は扉側に付いているスライダーロックという丸い筒状(もしくは板状)の部品が、枠側の受け座に入りにくくなることによっておきます。

少しのきつさであれば、ホームセンター等で購入可能なシリコンスプレーをスライダーロックと受け座に塗布すると改善されると思います。

この作業で改善されない場合は受け座の位置を直したり、扉を外して調整する必要があるかもしれません。しかし、不慣れ方が作業をすると扉の落下や破損させる可能性が高く大変危険です。有償になりますが、専門的な技術と知識を持ったプロに依頼してください。

スライダーロック

受け座

スライダーロックは窓の高さによってプレートに付いてる筒状(板状)部品の個数が変わります。この部品が枠側の受け座に入り込み扉を引き寄せることで、窓の気密を保つ仕組みになっています。

ハンドルを回すとスライダーロックが上下に動き、窓を開閉が可能になります。

窓編3 テラスサイズの戸下がり

樹脂窓のテラスサイズの窓、ドアはガラスのサイズが大きくなるため、ガラスの重さのせいで扉の負荷がかかりやすく、扉が長方形から平行四辺形に変形してしまう戸下がりという状態が発生します。

窓が日当たりのいい南面に設置していると、日光などの熱によって樹脂が柔らかくなるため他の面より変形しやすくなります。

夏の暑い日や日当たりのいい日には扉を閉めておいてください。扉の下に付いている部品が扉を持ち上げる働きをしてくれるので、扉の変形を防ぐことが出来ます。暑い日はエアコンを使用するか、他の面の窓開けていただきたいと思います。

通常時の扉

戸下がりしている扉

左が通常時、右が戸下がりしている扉です。

戸下がりは調整で直すことが可能です。調整方法は丁番のスペーサーを増減させる方法。もうひとつは、硝子を固定している押縁を外し、扉上桟の框とガラスの間にスペーサーを入れて強制的に長方形に戻す方法です。こちらは破損の危険があるので、知識と技術がないと出来ません。

現在流通している窓の押縁は外部に付いているため、窓の外にたって作業が出来ない場合は足場の設置等の大がかりな準備が必要になる場合があるので注意が必要です。

窓の状態によっては調整で直らないこともあるので、扉を閉めるときにぶつかる、ハンドルが重くなったと感じたら早めにプロに調整を依頼してください。

窓編4 引違い窓(クレセントの調整)

以前はは引違いだけだった住宅の窓ですが、樹脂サッシが登場したことで開き窓・FIX・辷り出し窓等が使われるようになりました。窓の気密性は引違い窓の方が低いのですが、障子を外すとタンスやピアノ等の大きな物の出し入れが可能になる、通風面積が広い等のメリットもあります。しかし、ZEH等の国が求める住宅への気密スペックが高くなったこと、玄関ドアの有効開口部が広くなり大きな物の出し入れが可能になったことで引違い窓の採用率は下がっているようです。

アルミや樹脂にかかわらず引違い窓の召し合わせ部分には、錠にあたるクレセントが付いています。クレセントとは三日月の意味で、オス側といわれるレバーの形が三日月状の形になっているためこう呼ばれているのだと思います。

昔は引違い窓の内外の障子を引っ張り合うことで、障子回りや召し合わせ部分の気密を良くするためにクレセントを付けていました。現在も気密アップの効果がゼロではないのですが、防犯の為に付いているという理由に変わってきています。

建て替えや窓の取り換えリフォームをされた時に、クレセントが緩いのではという指摘をよくいただきます。強過ぎず、緩過ぎず、若干互いの障子が引っ張り合うか合わないかぐらいの調整が現在流通品での調整となります。しかし、外付サッシや二重サッシは若干強めに引っ張り合うぐらいが良いかと思います。

クレセント オス側

外付サッシや二重サッシはキャップが無い露出タイプがほとんどです。調整しろのほとんどないタイプ、上下だけでなく左右にも調整しろのあるタイプ等もあります。回転させる部分の軸がプラスドライバー調整仕様になっていて出入り方向(障子の左右方向)に調整できるタイプのものもあります。

クレセント メス側

二本のビスを上下同じ位置にしないで、受け座を斜めにすることもあります。ビスを緩めて左右にスライドさせるのが調整の基本ですが、L型に曲がっている部分を開いたり閉じたりすることもあります。

受け座全体を曲げて手前や奥にもっていくことも可能ですが、障子の縦框を破損させたり、硝子を割ってしまうことがあります。

比較的簡単な調整作業ですが、どうしてもうまくいかない場合は、有償であってもプロに依頼した方が良いと思います。

窓編5 引違い窓(戸車の調整)

樹脂窓やアルミ窓、内窓等の引違い窓の他に、風除室や玄関の引戸等、調整ビスを回すことで建付調整が可能な商品は数多くあります。

基本的にビスはひらがなの「の」の字を書く方向が戸車が下がっていって引き違い窓や引戸が上に上がる方向ということを覚えてください。まれに逆回しもありますが基本はこの方向です。引違い窓の障子や引戸を枠に当たる側に寄せたときに、下がすいている時は障子を上げればよいので、戸車の調整ビスを「の」の字の方向に回します。逆に上がすいていれば下に下げればよいので、戸車を「の」の字とは逆に回します。

まず、障子の縦の框の下部に穴ふさぎのゴム状のキャップが大抵の場合3個ほど刺さっているのでこれを外します。3個の内2個は障子の組立ビスなので、プラスのドライバーを差し込んでも「の」の字の方向にはほとんど回りません。調整ビスは古いものや破損しているものでなければ左右とも回ります。

注意点は、「の」の字の方向に強く回しすぎると破損してしまうのでインパクトは使用しないこと、逆に回しすぎると調整ビスが外れる仕様の商品があるということです。また、破損しない程度に目一杯回しても不十分な場合、障子の反対側を逆方向に上下させることで、戸先がぴったり合う状態になります。これでもダメなときは調整しろの範囲を超えた狂いということになります。

左右どちらかを合わせて建付調整をすると、今度はクレセントや鍵が掛からなくなる可能性もあります。そうすると建付調整プラス障子(引戸)の上下位置調整やクレセントや錠セットの調整も必要になります。この調整になった場合は、有償であってもプロに任せた方が良いかもしれません。戸車の破損や不良が原因の場合もありますし、引戸レールの凍上が原因だと難しい調整が必要な場合もあります。

網戸編1 取り外し・建て込み

住宅の窓や風除室の引戸の網戸ですが、冬は外して物置等で保管した方が網は長持ちします。網戸左右上部に外れ止めという部品が付いていて、プラスドライバーでビスを緩めて外れ止めを下げれば網戸は外れます。再度立て込むときは、上から差し込んで下に落とすというケンドン式での建て込みになります。この時に忘れずに外れ止めを上にずらして、網戸が外れないようにしてください。強風が吹くと外れて、場合によっては人にぶつかってけがをさせてしまうこともあります。外れ止めを上げすぎるときつくなって左右にスライドしずらくなります。ちょうど良い加減まで外れ止めを上げて固定するのにはちょっとコツが必要ですが、慣れれば誰にでも出来ます。(古いタイプの網戸や非木造の建物用の網戸には外れ止めの無い物もあります)

1番多い網戸側面上部のタイプです。

図のようにプラスドライバーで緩めると外れ止めが上下するようになるので、ちょうど良い高さで締めて固定します。左右にあります。

網戸の室内側の上桟に2個ついていて、外れ止め上部のL型の部分を上の網戸レールに引っ掛けて固定するタイプです。なので、2個目を外す際には網戸を持った状態を保持していないとそのまま上から外側に倒れるように外れてしまいます。取付する場合もかなりの注意が必要なのと、ビスを頻繁に回すとビスが効かなくなる可能性もあります。立て込んだままにされて、網の張替時にプロに任せた方が無難です。

かなり古いタイプの網戸で外れ止めが上桟の途中に付いています。室内面に見えるビスによって緩めたり締めたり出来るタイプです。

網戸編2 引き違い網戸の張り替え

引違い網戸の網張替についての説明です。DIY系のお店に行くと、網とローラーと押さえゴム等がセットで売っています。ここでの注意点は、ご自宅で使用中の網戸に押さえゴムが合うかどうかです。網戸は網だけでなく押さえゴムも経年変化で固くなります。押さえゴムの柔軟性が無くなると網を抑えきれない状態になってしまい、張っているそばから網が外れてきて全く押さえが効かない状態になります。しかし、押さえゴムはメーカー等によって形状が異なり、合わなければ全く使い物になりません。

網戸がかなり古い商品で押さえゴムが固くなっている場合、同サイズで網戸そのものを作り直すしかありません。お店で売られている押さえゴムは川口技研社製の万能サイズ網戸用等が多いようです。ちなみに最近の押さえゴムは中が空洞錠のゴムストーローのようになっています。なお、古いシャノン、立山アルミ系の樹脂窓用の網戸は網をT型の材料で押さえる仕様になっています。この部品はバックナンバーが現存していませんので、網戸の作り直しとなります。メーカーの部品のバックナンバー保持期間である10年を過ぎた商品は、基本的に新規作成となります。

ちなみに上げ下げロール網戸は網の取り換えは原則不可となります。横引きロール網戸はYKK AP㈱が発売当初に交換可能を売りにしていましたが、ばらして組み直す手間と費用を考えると新規作成の方が良いと思います。

ご自身で張り替える際、ゴムで四方を抑え終わりましたら、指定の位置にカッターの刃を斜めに当てて切っていくと、きれいにカット出来ます。網目をきれいに張り替えるにはテクニックがいります。工夫しながら何枚も張ると上手くなります。押さえが効かない場合や効きにくい場合は、押さえゴム付近が張りが弱くて、網が盛り上がります。

玄関ドア編1 開閉の調整・鍵について

玄関ドアが閉まった状態になるには、扉側面の三角ラッチが枠側の受け座内にきちっと入り込まなければなりません。建物躯体の変化による建付調整が必要な場合はプロのサポートが必要になります。しかし、三角ラッチの動きが悪くなっているだけであれば、この部分の汚れを拭き取り、シリコンスプレーを吹き付けると動きが良くなってカチャッと掛かるようになります。クレ556は冬期に氷結して動かなくなる可能性があるので注意が必要です。グリース系は埃が付着しやすいという難点があります。

三角ラッチは外から開けるときは引いて開け、中から開けるときは押して開けるプッシュプルタイプのハンドルの場合、反転式になっていてちょっと複雑です。この場合、三角ラッチは角度を変えながら出入りしています。この反転する作業は扉と枠との距離が適切に保たれている状態でスムーズに動作するようになっています。なので、取付の際に扉と枠の距離が近すぎたり遠すぎたりすると三角ラッチが上手く反転出来ず、引っかかってしまい扉を開けることが出来なくなってしまいます。極端な例としては、躯体の変化や積雪荷重等によりドア枠に極端な負荷がかかり、突然ドアを開けることが出来なくなる可能性があります。メンテナンスをしても引っかかっている感じするような時は、有償であってもすぐにプロにメンテナンスをお願いしてください。鍵が開いているのにドアが開けられない状況になると大変です。家には入れなくなります。

 三角ラッチと建付に問題が無いのにドアが最後まで閉まらなくなっているならドアクローザーの不良が考えられます。ドアクローザーの速度調整ねじは13個のタイプがあり、数が多いタイプは開いている時の角度ごとに速度を早くしたり遅くしたり出来る仕様になっています。プラスかマイナスのドライバーで右に回すと遅くなり、左に回すと早くなるのが基本です。1個のタイプはちょっとした工夫と慣れが必要です。左に回しすぎてネジが外れると、オイルが漏れてきて使え無くなる可能性があるので注意が必要です。これ以外の原因としては、老朽化により自然とオイル漏れを起こしてしまっていたり、アームのストッパー部分の固定ビスが緩んでいたりすることが考えられますので、これらの場合は有償であってもプロに依頼することをおすすめします。

最後に鍵についてです。鍵が刺さりにくい、回りにくい時は鍵の表面を鉛筆の芯で何度もこすって、刺したり回したり抜いたりしてしてみてください。これはメーカーも勧めている解決方法です。

突出している下が三角ラッチです。

上は鍵の施解錠時に出入りする、ストライク(デッドボルト)です。

調整ねじ(バルブ)を回して調整している写真です。

玄関ドア編2 丁番のトラブル

ある特定のアルミ玄関ドア等で枠にひびが入り、ドアごと外れて落ちてくるという現象があります。

玄関ドアの丁番の枠側は枠の裏側に裏板という板が入っていて、この裏板のねじ山に丁番ビスを効かせ、枠を挟み込み本体を固定します。

框ドア等は本体側にも入っている裏板に、フラッシュドアは木芯に玄関ドアと同じようにねじ山にビスを効かせます。

いずれのドアも枠の厚さが薄すぎてビスの効きが弱く抜けてしまうので、裏板等の別素材に丁番ビスを締めて本体を吊るようになっています。

ドアが外れてしまう原因は様々ありますが、枠側の丁番が裏板ごと外れてくることが圧倒的に多いです。こうなると、枠ごと新品に交換していただくしかありません。応急処置として、長いビスを使用して縦枠の裏側の柱に効かせる方法もありますが、丁番の位置によっては長いビスを使用しても柱に届かないこともあります。

場合によってはドアが使用不可になる可能性もあります。なので、ドアを開いた時に丁番の周りの枠にひびが入っている、枠が盛り上がっている等の異常を見つけたら、大至急プロの方を呼んでいただきたいと思います。

壁を壊さないで工事が出来るリフォームドアという方法もありますが、現場によっては新規のドアと大工さんによる仕事の方が早いかもしれません。どちらも修復までの日数が1週間以上かかるので、ドアが使用できなくなってしまう前にプロの方に依頼してください。

玄関ドア編3 きしみ音について

玄関ドアの開閉時に最もきしみ音がなる場所は丁番付近です。住宅用のドア本体を枠に吊る方法としては丁番とピボットヒンジになります。ピボットヒンジは躯体の変化等により扉下が枠にこすれる状況は発生しますが、きしみ音が鳴るような状況にはほぼなりません。こすれが発生した場合、調整やワッシャーをかましたりして解決します。万が一ドアの開閉時にきしみ音が発生した場合は、ピボットヒンジの回転軸付近へ潤滑油系を差すことで解消すると思います。すぐにまた起きるようなら、調整が必要な場合も考えられます。

丁番の場合ですが、主に勝手口等に使われている旗丁番というビスを外さないと本体を枠から外せないタイプと、吊丁番といって枠側の半分の丁番に本体側の半分の丁番を差し込んで吊り込むことで、丁番ビスを外すことなく枠から本体を取り外し出来るタイプの2つの種類に分かれます。基本的にきしみ音が発生した場合、回転軸付近に潤滑油系を差すことで解消するとは思います。潤滑油はCR556でも良いのですが、冬期間は氷結する心配があります。丁番部はスプレーグリース等のオイル系の方が良いと思います。

躯体変化等により主に3箇所以上で本体を吊っている場合、本来なら躯体変化に合わせて丁番位置もずれたいのですが、枠による固定でずれることが出来なくて3箇所の通り芯が合わない状態になっていることがあります。この場合常に丁番に不要な負荷がかかっている状態ですので、潤滑油系を差しても解消しないか、解消してもすぐにきしみ音が鳴りだす状態になります。この場合は調整が必要になりますのでプロにお任せください。

また、丁番ではなくドアクローザーから音鳴りがしている場合は連結部の回転軸へ潤滑油を差して解消する場合もありますが、多いのはドアを一定の角度でストップさせるためのギザギザの付いた板の部分の固定が不完全なため、きしみ音というよりドアの開閉時にギーギーといった音が鳴っている場合です。この場合ストップが効かなくなっていて、放置すると摩耗して交換を余儀なくされますのですぐに調整が必要です。すぐにプロに連絡してください。

旗丁番.jpg 旗丁番(左右は分離しない一体物です)

勝手口・浴室ドア編

昨今の勝手口ドア、浴室ドアは共にレバーハンドルですが、以前は握り玉が主でした アパートのドアも築年数を経ている建物では握り玉が使われていると思います。同じように見えるロックセットですが、浴室用は円筒状といって、扉内が円筒の形状になっており、ドア内の水分の影響を受けにくい特殊なロックセットになっています。ですからDIY系のお店で買ってきたものが、浴室に使えないことがあるので注意が必要です。また、通常の勝手口ドア・アパートドアはほぼ同じようなバックセット・ロックセットが使われていますが、框ドアと呼ばれているアルミで出来ていて、硝子やアクリル板が上下または1枚で入っているタイプのドアは、若干小ぶりなバックセットを使用しています。既存の握り玉の取り外し方もビス2本で台座固定しているもの、ピンを差し込んで内部の握り玉だけを外すもの、内部の握り玉にフックを引っ掛けて回して外すものなど、いろいろなタイプがあり、一般の方では外せないことも多いと思います。特にピンタイプは外すのが難しく、経年変化により内部に錆などが発生としてると、叩き落すぐらいの取り扱いをしないと外れません。見た目が同じだからと言って簡単に考えると大変な商品です。ですから、ロック交換ではなく、本体交換、もしくは本体撤去後に枠ごと新設する工事など状況により金額は掛かりますが、それしか対応が出来ない場合もあります。

浴室用には中折れドアというのがありますが、古いこのドア交換はほぼ不可能で、本体撤去後の枠ごと新設工事になります。ガラスやアクリル板も交換は不可だと思っていただいた方が良いと思います。また、古い浴室ドアもビスが腐食していると框ドアタイプでも硝子やパネルの交換が不可の場合があります。

もし、解体・復旧が可能だとしてご自身でアクリル板を交換しようとする場合、浴室用のアクリル板は水を含みにくい耐熱性の高いものを使用してください。プラスチック製の板だから同じだと思って交換すると、一度シャワーを浴びただけで膨らんでぼこぼこになります。ビスはタッピングタイプを主に使用していますので、腐食が進んでいるとインパクトドライバー等で回しただけでビスが折れて、先端がビス穴にささったままになることもあります。簡単なようで様々なリスクがあることをご理解ください。

通常のバックセット(箱錠)と握り玉

箱錠のプレート(扉側面)から握り玉の中心までの距離をバックセット寸法といい、一般普及品は100mmが多い

框ドア等に使われている細いタイプのバックセット(箱状)と握り玉

風除室編

昔は玄関フードという言葉の方が通りが良かった「風除室」。多雪地帯では、玄関ドアの前に雪が積もってドアを開けるのが大変になるのを防いだり、付設することにより玄関内の断熱性が上がって家の中の温度が下がることを防いだりと様々なメリットがあります。デメリットは、南向きの玄関だと夏は風除室内が暑くなりすぎて家の中も暑くなってしまいます。窓も同じなのですが、断熱性が高ければ高いほど、冬は暖かくなって夏は暑くなるというデメリットはあります。なので、風除室も2カ所以上窓を付けたり引戸を網戸付きにして、通風を確保することが必要となります。

硝子は枠側に流し込む先付ビートと硝子を入れてからガラスを抑える後付けビート(押しビート)があります。吹き抜け等で高さのある位置にFIXが付く場合は多少割高になっても硝子の外側出来れば内外ともコーキングにした方が良いです。また、年月の経った引戸の両端の硝子がずれているケースをたまに見ます。これはカンナの刃の出し入れと全く同じ原理で、障子の開け閉めが乱暴だと戸先が枠に強く当たり、それによってその横のFIXの硝子が引戸側に少しずつずれてくるというものです。静かに普通に開閉していれば起こりませんのでご注意ください。

ハンガータイプの片引戸の開発により、下枠の無い床段差のない風除室の施工が可能になり、車椅子を使用されている方も自力で出入りしやすくなりました。デメリットは引戸障子の下に水密性や気密性の担保ために付いているモヘア()やゴムが、春先の融解と氷結が繰り返される時期になると開ける際に氷結でちぎれたりすることがあることです。

出入りしたい開口部の幅が小さいと、引戸も片引戸も施工不可となり出入り口はドアということになります。ドアハンドルも昔は握り玉だけだったのが、今はレバーハンドルやプッシュプルバーハンドルも用意されています。ドアでの施工になった場合、断熱効果は期待できますが、風除室の外に大量に積雪すると開けにくくなってしまいます。もう一つ注意が必要なのが強風時の開閉です。風が強い日にドアを開けようとした瞬間に突風にドアを持っていかれて、ドアがねじれて組立ビスが抜けてしまうことがありますので注意してください。ドアクローザーをバックチェック付ドアクローザーにしていると予防措置にはなります。急激に速い速度でドアを開けようとすると、ドアクローザー内でブレーキがかかって急激に扉が開くのを防ぐ仕様になっています。100%予防出来る訳ではないので、補助的な商品だと認識してください。

引戸

ドア(左)

2枚引込み戸
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