サッシメンテナンス豆知識

サッシメンテナンス豆知識 玄関ドア編4
 今回は、めったに起きないのですが、特定のシリーズのドアなどで起きるちょっと厄介な事例です。
普通玄関ドアの丁番は枠側は枠の裏側に裏板という板が入っていてこの裏板のねじ山に丁番ビスを効か
せて、枠を挟み込んで本体を固定します。樹脂窓のテラスドア等も同じ仕組みです。框ドア等は本体側
にも裏板が入っていて同じようにそのねじ山にビスを効かせるのですが、フラッシュドアは木芯に効か
せたり、玄関ドアは補強材等に効かせたりと様々です。統一して言えるのはアルミの肉厚や鋼板の肉厚で
ねじ山を作っても、薄すぎて効きが弱くビスがねじ山をなめるようにして抜けてしまうので、原則裏板等
の別の素材に対して丁番ビスを閉めて本体を吊るようになっています。ところがある特定のアルミ玄関ドア
などでよく見かけたのですが枠の肉厚が薄すぎて、裏板の長方形の部分ごと枠にひび割れが入り、ドアご
と外れて落ちてくるという現象があります。ごく稀に、本体側の裏板部分が駄目になったり、木芯や補強材
のねじ山がこすれて効かなくなることもありますが、圧倒的に枠側で裏板ごと丁番が外れてくることの方が
多いです。こうなると、お手上げ状態で枠ごと新品に交換していただくしかないのですが、工事に入るまで
のつなぎとして、長い木ビスを丁番ビスとして使用し縦枠の裏側の柱に効かせる方法がありますが、外付や
半外付の枠だと、そもそも丁番位置が柱面より外にあるため、斜めにビスを打っても、長いビスが柱に届か
ないことがあるのです。開閉はまともにできないし、夜間は鍵を掛けなければならないし、場合によっては
ドアの開閉を禁止し、テラス窓から出入りするしかなくなる可能性もあります。もしドアを開いた時に丁番
の回りの枠にひびが入っていたり、盛り上がっていたら、大至急プロの方に来ていただいて、一刻も早く交
換の段取りをしてもらってください。リフォームドアという方法もありますが(壁を壊さない工事)、工期の
問題もあるので、おそらく新規のドアと大工さんによる仕事の方が早いような気がします(ケースバイケース
ですが)。大抵、いよいよ駄目になってから呼ばれることが多いのですが、修復迄の日数は1週間以上掛かる
予定をして下さい。ですから、本当に割れて駄目になる前にプロの方に依頼なさって欲しいのです。
(皆さん大変な目に合ってこられました)
サッシメンテナンス豆知識 樹脂窓編6
 今回は樹脂開き窓のテラスサイズ、テラスドアの戸下がりについて説明します。
 テラスサイズの窓・ドアはペアガラスやトリプルガラスが大判になるため、ガラス
の重さのせいでどうしても、扉に負荷が掛かりやすく、補強材が入ってはいるものの
扉が長方形から、平行四辺形と変形していき、いわゆる「戸下がり」という状態に陥
ります。窓の設置面が南面で日当たりが良いと、熱によって柔らかくなるため、さら
に変形しやすくなります。とはいえ、南面に居間を設定して北海道の短い夏の日差し
を取り入れたいというのが、家を建てる皆さんの正直な気持ちでしょう。
 変な話に聞こえるかもしれませんが、こうなるのを防ぐためには夏の日当たりの良
い日には扉を開けないで締めたままにしておくと、扉下部のコロやスペーサーが、扉
を下から持ち上げる働きをしてくれるので、変形しにくくなります。それでは網戸を
付けた意味が無いのではという御意見ももっともなお話なのですが、札幌近郊もアス
ファルト率が上昇し、ヒートアイランドと呼ばれる状況に変わってきたので、夏の日
当たりの良い暑い日は、窓を開けるとかえって室内温度が上昇することが多くなって
きたと思います。それゆえにエアコンの設置率が上昇したとも言えます。夜間は若干
気温も下がりますし、直接日光が当たっていないので扉を開けて網戸を使用し、自然
の風を堪能していただきたいのですが、日中の高温で日当たりのよい日は、出来れば
エアコンにて過ごされた方が良いと思われます。南面であっても、他の建物の陰に入
ったりして日中ずっと日光が当たるような状況でなければ比較的大丈夫なのですが
日光を遮るものが全くないようであればエアコンを使われるか、他の面の窓を開けて
室内の扉を開けて通風するなどの対応をされるのが賢明だと思われます。平行四辺形
化は極端になれば、見ただけで分かりますし、扉を閉める際に扉下が今までより極端
にぶつかる感じがしたり、ハンドルが重くなったりもします。見た目にも平行四辺形
と分かるほど戸先が下がった場合は高度な調整が必要となりますし、場合によっては
調整で回避できなくなることもありますので、有償であっても、早めにプロの調整を
依頼される事をお勧めします。ただし、現在の流通品は押縁と呼ばれるガラスを固定
するものが外部に付いているため、2F以上や基礎高の建物で、窓の外に立って仕事が
出来ない場合、足場を設置したりして、大掛かりな準備が必要になる場合があります
ので、御注意ください。
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極端に描くと、こんな感じになります。
ドアタイプは外部にもハンドルが付いています。
調整方法としては、丁番のスペーサーを増減させたり、場合によっては押縁を外して
扉上桟の戸先の框とガラスの間に力を加えながらスペーサーをかまして、強制的に
長方形に戻すという方法もありますが、後者はテクニックが必要で、慣れた者でない
と上手く調整出来ないし、破損させる危険性もあります。


   サッシメンテナンス 豆知識 樹脂窓編 4

  暖かくなってきて、北海道ではゴールデンウイークを挟んで、遅ればせながらの「春一番」が吹い

 て以前お話しさせていただいた、樹脂窓の開き窓系のトラブルが発生しやすい時期に入りましたの

 で、今回は詳細な説明をさせていただきます。

 開き窓と言ってもプロの世界では厳密には「開き窓」(丁番・ヒンジ仕様)と「縦辷り出し窓」(

 リクションステー仕様)に分かれます。古い窓はほとんど開き窓になっていて、扉が風であおられな

 いように扉と枠をつなぐアームストッパー(調整器とかウインドステーとも呼ばれます)が付いて

 いて扉の開き過ぎによる部品や窓の破損防止に一役買っています。ビル系の窓や古いアルミ樹脂複合

 窓のアームストッパーはネジ式か何カ所かで引っかかる仕様になっていますが、シャノンウインド・

 旧立山アルミ・旧三協アルミの樹脂窓は枠や扉の樹脂部分の破損を防ぐために、強風であおられると

 アームストッパーの固定部分が壊れてストップが効かなくなり、不具合をお知らせする仕様になって

 います。これは、アームストッパーの交換だけなら安価で済む補修が、樹脂部分の破損ということに

 なると最悪、窓そのものを壁から外して交換するといった大工事になることを防ぐための考え方です

 一方、フリクションステー仕様の場合は扉を90度開くと扉の外側の硝子を拭くことが出来るように

 なっていますが、高さの高い窓(テラスサイズ等)は、フリクションステーが扉総重量に耐えられない

 ため、必然的に開き窓になります。縦辷り出し窓はフリクションステーそのものに抵抗があるために

 開き窓よりは開閉時に若干の重さを感じると思います。それ故に、多少風が吹いても問題ないように

 思いがちですが、突風が吹いて風が巻いたりすると、一瞬のうちに強い力で窓が閉じる・開くを動作

 されたのと同じ状態になり、一見何も問題ないように見えるのですが、狂ってしまって扉をきちんと

 閉めることが出来なくなってしまいます。これら風の影響で部品が破損するのは開く方向に強く早く

 力が掛かった場合で、開き窓だとアームストッパーが破損したり、丁番やヒンジがねじれたりします

 し、フリクションステーの場合は前述の通りとなります。自然の風は心地よく、エアコンよりもはる

 かに健康的ですが風が強い日は窓を開けたままにするのは止めた方が無難です。アームストッパーに

 ネジによる強度調整が付いているものもあり、強めにして簡単には開かないようにして、少しだけ開

 けて出掛けるのも禁物です。風の力は皆さんが考えるよりはるかに強力です。また、部品が破損して

 いなくても、または破損と同時に枠や扉の固定ビスが、ビスごと抜けてきている場合がありますが、

 この場合は扉その物が外れて滑落する危険性が高いので、閉められるようなら扉を閉めた状態で、す

 ぐにプロの方に来てもらってください。扉を破損してしまうと、古い窓だと制作不可のため、扉だけ

 でなく窓ごと交換にしなければならなくなったり(その場合窓だけでなく更に外壁も内部も造作が必

 要となり大変お金がかかります)、窓を滑落させたために窓の下にある車や、場合によっては人にも

 危害を加える可能性もあり、大変危険です。

樹脂窓丁番 丁番オス(主に扉側)    樹脂窓丁番 丁番メス(主に枠側

 上のタイプはプレートの裏側にスペーサーを挟んで調整するタイプです

 ネジ式のタイプもあり、扉を外して軸側や受け側を回して調整します

 テラスドアは3カ所付いていて、軸の通り芯が合わないと軸が受け座に入らなくて大変ですので

 通販で部品の購入は出来るかもしれませんが、プロに任せた方が無難です

フリクションステー.jpg フリクションステーです

           固定ビスはミリネジやタッピングなど適したものを使用しないとネジ山が

           が駄目になって効かなくなってしまうため危険です

アームストッパー.jpg アームストッパーの1例です


   サッシメンテナンス 豆知識 樹脂窓編 3

 現在、北海道の住宅を新築する場合、窓はほとんど樹脂窓かアルミ樹脂の複合窓を使用します。また

 断熱性や気密性の観点から圧倒的に引違い窓が減って、縦辷りだし窓や開き窓等が主体になっていま

 す。そうは言っても樹脂窓の他にもアルミ窓や内窓等の引違い窓や、風除室や玄関の戸車タイプの

 引戸等、調整ビスを回すことで建付調整が可能な商品の調整の仕方を今回は御紹介いたします。

 基本的にビスはひらがなの「の」の字を書く方向が閉める(戸車が下がっていって引き違い窓や引戸

 が上に上がる)ということを覚えてください。回転するものの固定で稀に逆回しも現存しますが基本は

 この方向です。ですから引違い窓の障子や引戸を枠に当たる側に寄せたときに上がすいていればその

 縦の辺を下に下げればよいので、戸車を「の」の字とは逆に回します。逆に下がすいている時は障子

 を上げればよいので、戸車の調整ビスを「の」の字の方向に回せば良いのです。ここで注意すべきこ

 とは「の」の字方向に強く回しすぎると破損してしまう(インパクト等は使用しない方が良いです)

 とと、逆に回しすぎると調整ビスが外れる仕様の商品があるということです。また破損しない程度に

 目一杯回しても不十分な場合障子の反対側を逆方向に上下させることで、戸先がぴったり合う状態に

 なる筈ですが、これでもダメなときは調整しろの範囲を超えた狂いということになります。

 また、左右どちらかだけ合わせて建付調整は終了したのですが、今度はクレセントや鍵が掛からな

 くなる可能性も出てきます。そうすると建付調整プラス障子(引戸)の上下位置調整やクレセントや錠

 セットの調整も必要になります。このクラスの調整になった場合は、有償であってもプロに任せた方

 が良いかも知れません。戸車の破損や不良が原因の場合もありますし、引戸レールの凍上が原因だ

 と、かなりハイレベルな調整が必要な場合もあります。

  障子の縦の框の下部にホールプレート(ブッシュ)という穴ふさぎのゴム状のキャップが大抵の場合

 3個ほど刺さっているので、これをまず外します。3個の内2個は障子の組立ビスなので、プラスの

 ドライバーを差し込んで先端を合わせても「の」の字の方向にはほとんど回りません。調整ビスは

 よっぼと古かったり、破損していなければ左右ともそこそこ回ります。

  

   サッシメンテナンス 豆知識 樹脂窓編 2

 現在北海道で建築されている住宅の窓のほとんどがペアガラスを使用していると考えて良いと思いま

 す。風除室やフロント、サンルーム等のエクステリア系の商品は単板ガラスを使うことが多いのです

 が、建物そのものに取付される窓は、まずペアガラスが使われていると思います。このペアガラスの

 隙間の部分には乾燥空気や断熱の為のガスが封入されています。いわゆるLOW-Eと呼ばれるペアガラ

 スは、アルゴン等のガスが封入されていてさらには内部側にスパッタリングという金属の粉のような

 物が塗布されていて、これが更なる断熱性の向上に寄与しています。残念ながら発売当初の古い樹脂

 窓のペアガラスは1~3年程度の保証期間しか付いていなかったのですが、現在は明らかに製品上の

 問題であれば10年保証が付いています。このスパッタリングの塗布に問題があると、硝子を拭いても

 空気層内部でのトラブルの為、ガラスがきれいになりません。発生頻度は非常に低いのですが、万が

 一その様な状態になっていて、10年を経過していなければ、工務店様等に連絡を入れてください。

 メーカー保証で無償交換してくれます。ただし表面上の傷等は対象になりませんのでご注意下さい。

 また、空気層内に水が入ってしまっている場合に、通常の使用であればひびが入ったりしませんが、

 風で扉があおられたりして知らないうちに硝子がねじれて、隠れている部分の硝子の角等にヒビが

 入っているような場合も、無償交換対象から外れてしまいますのでご注意ください。

 ※風によるトラブルは非常に多く、多くの方が表面上なんともないので気が付かない事がほとんどで

 す。硝子には問題が起きなくても、窓を開けて外出され、帰ってきたら急に窓が閉まらなくなった

 というトラブルはよくあります。一見なんともないように見えますが、窓を支えている上下のフリ

 クションステーがねじれてしまったためです。最初は皆さん納得していただけないのですが、部品  

 を交換するときちんと閉まるようになることで、やっと納得していただける事がほとんどです。

 風の強い日に窓を開けると、様々なトラブルを発生させる原因となりますのでご注意ください。


  サッシメンテナンス 豆知識 樹脂窓編 1

 樹脂窓、あるいは樹脂とアルミの複合窓の開き窓(丁番タイプ)や縦辷りだし窓(フリクションアーム

 タイプ)のハンドルの回りがきつくなってきた場合、扉側面のスライダーロックという部品の丸い筒状

 (もしくは縦の板状)の部分が枠側の受け座にスムーズに入らなくなることでおきます。ちょっとした

 きつさであれば、玄関ドアの三角ラッチと同様にシリコンスプレーを筒()上の部分と枠側の受け座

 の両方に塗布すると軽く開閉できるようになると思います。このタイプは最低でも2カ所以上で扉を

 枠側に引き寄せるタイプで、気密が高いタイプになります。この作業で改善しない場合は、プロによ

 る調整が必要になります。方法はいくつかありますが、扉を外して丁番部で調整したり、フリクショ

 ンアームを交換したり、硝子の重さで平行四辺形化した扉を特殊な調整で改善したりと、有償にはな

 りますが、専門的な知識と技術を持った、プロにお任せ下さい。

 ちなみに、カムラッチハンドルと言って、ハンドルの一部が枠内側のの台座に直接当たるタイプも

 ありますが、このタイプは扉の真ん中だけを引き込んで挟み込んで閉めるタイプで、ほとんど故障が

 起きにくく、経年変化による摩耗や回転軸の不良程度しかトラブルが起きません。

 

ハンドル.jpg          カムラッチハンドル.jpg カムラッチハンドル

 きついまま使っていると負荷

 がかかってハンドルが折れて

 しまう可能性があります。


  サッシメンテナンス 豆知識 玄関ドア編 3

 今回は玄関ドアの開閉時のきしみ音について、御説明します。最も、きしみ音がなる場所は丁番付近

 です。住宅用のドア本体を枠に吊る方法としては丁番とピボットヒンジになりますが、ピボットヒン

 ジは躯体の変化等により扉下が枠にこすれるような状況は発生しますが、きしみ音が鳴るような状況

 には、ほぼならないと考えて良いでしょう(ゼロではありませんが)。こすれが発生した場合、調整し

 たり、ワッシャーをかましたりして解決します。万が一ドアの開閉時にきしみ音が発生した場合は、

 ピボットヒンジの回転軸付近へ潤滑油系を差すことで解消すると思いますが、すぐにまた起きるよう

 なら、調整が必要な場合も考えられます。さて問題の丁番ですが、主に勝手口等に使われている旗丁

 番というビスを外さない限り本体を枠から外せないタイプの丁番と、吊丁番と言って、枠側の半分の

 丁番に本体側の半分の丁番を差し込んで吊り込むので、丁番ビスを外すことなく枠から本体を取り外

 し出来るタイプの2つの種類に分かれます。基本的にきしみ音が発生した場合、回転軸付近に潤滑油

 系を差すことで解消するとは思いますが、経年変化で乾燥によるものであれば良いのですが、躯体変

 化等により主に3箇所以上で本体を吊っている場合、本来なら躯体変化に合わせて丁番位置もずれた

 いのですが枠による固定でずれることが出来なくて3箇所の通り芯が合わない状態になっていること

 があります。この場合常に丁番に不要な負荷がかかっている状態ですので、潤滑油系を差しても解消

 しないか、解消してもすぐに、きしみ音が鳴りだす状態になります。この場合は調整が必要になりま

 すのでプロにお任せください。

 また丁番ではなくドアクローザーから音鳴りがしている場合は連結部の回転軸へ潤滑油を差して解

 消する場合もありますが、多いのはドアを一定の角度でストップさせるためのギザギザの付いた板の

 部分の固定が不完全なため、きしみ音というよりドアの開閉時にギーギーといった音が鳴っている場

 合です。この場合ストップが効かなくなっていて、放置すると摩耗して交換を余儀なくされますので

 すぐに調整が必要です。すぐにプロに連絡してください。

 潤滑油としてはCR556でも良いのですが、冬期間は氷結がちょっと心配です。丁番部はスプレーグ

 リース等のオイル系の方が良いと思います。

旗丁番.jpg 旗丁番(左右は分離しない一体物です)

   

  サッシメンテナンス 豆知識 玄関ドア編 2

 前回、説明させていただいた三角ラッチですが、握り玉やレバーハンドルの場合は問題無いのです

  がプッシュプルタイプのハンドルの場合、この三角ラッチが反転式になっていてちょっと複雑なので

 す。具体的に言えば、外から開けるときは引いて開け、中から開けるときは押して開けるタイプのハ 

 ンドルタイプの場合です。この場合、三角ラッチは、ただ扉の側面から出入りしているだけではな

 く、その角度を変えながら出入りしているのです(簡単に言うと回りながら出入りしている感じで

 す)。この反転する作業は扉と枠との距離が適切に保たれている状態ではじめて上手く動作するように

 なっています。ですから万が一にも取付の際に扉と枠の距離が近すぎたり遠すぎたりすると(枠を扉側

 に近づけて取付したり、外へ広げて取付)三角ラッチが上手く反転出来ず、引っかかってしまつて扉を

 開けることが出来なくなってしまいます。当然、取付時には問題が無いことを確認をしている訳です

 が、極端な例としては躯体の変化や積雪荷重等によりドア枠に極端な負荷がかかった場合、突然ドア

 を開けることが出来なくなる可能性があります。1でお話ししたメンテナンスをしても、どうも引っ

 かかっている感じするような時は、有償であっても、すぐにプロにメンテナンスをお願いしてくださ

 い。鍵が開いているのにドアが開けられない状況になると大変です。特に日曜日に外出先から帰って

 来たらいきなりこういう状態になったりすると、対応出来る人がすぐに来てくれるとは限りませんの

 で家に入れなくて大変な目に合います。

プッシュプルバー1.jpg  プッシュプルバー2.jpg 

  

  サッシメンテナンス 豆知識 玄関ドア編 1

 玄関ドアが閉まった状態になるには、扉側面の三角ラッチが枠側の受け座内にきちっと入り込まなけ

 ればなりません。建物躯体の変化による建付調整が必要な場合は丁番の調整等、プロのサポートが必

 要になりますが、三角ラッチの動きが悪くなっているだけであれば、この部分の汚れを拭き取り、シ

 リコンスプレー(ホーマック・ジョイフルエーケー・金物店で扱っています)を吹き付けると動きが

 良くなってカチャッと掛かるようになります。クレ556でも良いのですが、冬期に使用すると氷結し

 て動かなくなる可能性があるので注意が必要です。グリース系は埃が付着しやすいという難点があり

 ます。

  三角ラッチに問題がなく、建付も問題が無いとして、ドアが最後まで閉まらなくなる原因としては、

 ドアクローザーの不良が考えられます。ドアクローザーの速度調整ねじは13個のタイプがあり、数

 が多いタイプは開いている時の角度ごとに速度を早くしたり遅くしたり出来る様になっています。プ

 ラスかマイナスのドライバーで右に回すと遅くなり左に回すと早くなるのが基本ですが、1個のタイプ

 は、ちょっとした工夫と慣れが必要です。左に回しすぎてネジが外れると、オイルが漏れてきて使え

 無くなる可能性があるので注意が必要です。

 これ以外の原因としては、老朽化により自然とオイル漏れを起こしてしまっていたり、アームのス

 トッパー部分の固定ビスが緩んでいたりすることが考えられますので、これらの場合は中途半端に手

 を出すよりも、有償であってもプロに依頼する方が無難と言えるでしょう。

 最近の鍵はディンプルタイプのもの(左右の違いの無いリバーシブル)が主力になってきましたが、

 古いタイプの鍵が刺さりにくくなったり、回りにくくなったりした時はまず、鍵の表面を鉛筆の芯で

 何度もこすって、刺したり回したり抜いたりしてしてみてください。これはメーカーも勧めている解

 決方法です。

 

バックセット.jpg

    突出している下が三角ラッチです。

     上は鍵の施解錠時に出入りする、ストライク(デッドボルト)と言います。

 

   DC.jpg

      調整ねじ(バルブ)を回して調整している写真です。

 

  鍵.jpg  鉛筆.jpg デインプルキー.jpg

                                              デインプルキー


   サッシメンテナンス 豆知識 勝手口・浴室ドア編2

 今回はドアの「戸下がり」について御説明します。基本的にすべてのドアは長方形をしていて扉その

 ものの自重を丁番やヒンジで支えているのですが、開閉するといった性質上どうしても吊元と反対側

 が下がってきてしまいます。これを「戸下がり」と呼んでいます。長方形が平行四辺形になっていく

 と考ていただければ結構です。フラッシュドアのような軽いドアは自重による「戸下がり」は起きに

 くく、躯体の動きによる枠の変形等によって、こすれ等の問題が発生します。断熱ドア等のドアは面

 材で張り合わせてあるので、扉自重は重たいのですが「戸下がり」はほとんど発生しないと思われま

 す。戸先の下が擦るとすれば、同じく枠の狂いによるものが主原因となります。

 もっとも発生しやすいのはいわゆる「框ドア」タイプの勝手口・店舗・浴室用のドアと、樹脂窓の

 テラスドアやバルコニードアです。框ドアは単板ガラスが多いものの扉の組立を主にタッピングビス

 というビスで組んでおり、長い年月により四辺が垂直だった框組が少しずつ平行四辺形化していきま

 す。樹脂窓ドアタイプやH=18以上の開き窓は、ペアガラスの重さで少しずつ戸先の樹脂部分が曲が

 っていくことで「戸下がり」が発生します。樹脂窓の場合はペアガラスを組み込む際にスペーサー

 という部品を扉が硝子に対して上方向に突っ張った状態になるようにかまして、「戸下がり」が発生

 しにくくしますし、メーカーによっては扉の下に「コロ」が付いていて、閉鎖時は扉が上方向に突っ

 張る力が働くような工夫もしてあります。しかし南向きの窓・ドア等、高温状態になりやすい環境下

 にあるとどうしても樹脂そのものの収縮が大きいため「戸下がり」が発生しやすくなります。

 框ドアタイプは、ビスで強固に締め込んで框組をしているのですが、残念ながら框もビスも金属製の

 ため同じく熱収縮や、経年変化によるビスの金属疲労も手伝って、少しずつ「戸下がり」し始めます

 症状としては戸先の下がこするようになり、下枠の塗装が剥げてきますのですぐ分かります。

 樹脂窓の場合は丁番を回したり、扉と丁番の間にスペーサーをかましたり、外したりして調整しま

 す(他にも方法はあります)。框ドアの場合、ほとんど調整機能が無い商品ばかりですので、レベルの

 高い調整技術が必要となります。

 いずれにしましても、有償であってもこの作業はプロにご相談されることをお勧めします。

 例外として、冬期間に無落雪屋根への積雪で建物の加重バランスが変わって、室内の建具がスムーズ

 に動かなくなることがあるように、外壁に面した窓やドアの建付けが狂うこともあります。また、地

 盤の良くない地域では場合によっては建物が若干傾いて、同様の狂いが生じることがあります。

 

框ドアjpg.jpg 框ドア    樹脂ドア.jpg  樹脂ドア


   サッシメンテナンス 豆知識 勝手口・浴室ドア編 1

 昨今の勝手口ドア、浴室ドアは共にレバーハンドルになってきましたが、以前は握り玉が主でした

 アパートのドアも築年数を経ている建物では握り玉が使われていると思います。一見、同じように

 見えるロックセットですが、浴室用は円筒状といって、扉内が円筒の形状になっており、ドア内の水

 分の影響を受けにくい特殊なロックセットになっています。ですからDIY系のお店で買ってきたもの

 が、浴室には使えないことがあるので注意が必要です。また、通常の勝手口ドア・アパートドアはほ

 ぼ同じようなバックセット・ロックセットが使われていますが、框ドアと呼ばれているアルミ框で出

 来ていて、硝子やアクリル板が上下または1枚で入っているタイプのドアは、若干小ぶりなバック

 セットを使用しています。既存の握り玉の取り外し方もビス2本で台座固定しているもの、ピンを差

 し込んで内部の握り玉だけを外すもの、内部の握り玉にフックを引っ掛けて回して外すものなど、い

 ろいろなタイプがあり、一般の方では外せないことも多いと思います。特にピンタイプは外すのが難

 しく、経年変化により内部に錆などが発生としてると、はっきり言って叩き落すぐらいの取り扱いを

 しないと外れません。見てくれが同じだからと言って簡単に考えると、意外と大変な商品群です。

 ですから、ロック交換ではなく、本体交換、もしくは本体撤去後に枠ごと新設する工事など状況に

 より金額は掛かりますが、それしか対応が出来ない場合もあります。

 浴室用には中折れドアというのがありますが、古いこのドア交換はほぼ不可能ですので、本体撤去

 後の枠ごと新設工事になると思ってください。また、古い浴室ドアはビスが腐食しているため、框ド

 アタイプでも時々硝子やパネルの交換が不可の場合があります。古い中折れドアは、解体後の復旧が

 出来ないことが多いので、基本的にガラスやアクリル板の交換は不可だと思っていただいた方が良い

 と思います。もし、手先の器用な方が解体・復旧が可能だとして御自身でアクリル板を交換しようと

 する場合御注意いただきたいのは、浴室用のアクリル板は、水を含みにくい耐熱性の高いものを使用

 していますので、プラスチック製の板だから同じだと思って交換すると、一度シャワーを浴びただけ

 で膨らんでぼこぼこになります。ビスはタッピングタイプを主に使用していますので、腐食が進んで

 いるとインパクトドライバー等で回しただけでビスが折れて、先端がビス穴に、ささったままなるこ

 ともあります。簡単なようで様々なリスクがあることを御理解ください。

 ロックバックセット.jpg 通常のバックセット(箱錠)と握り玉

           箱錠のプレート(扉側面)から握り玉の中心までの距離をB/S寸法

           (バックセット寸法)といい、一般普及品は100mmが多い

細いバックセットと握り玉jpg.jpg    框ドア等に使われている細いタイプのバックセット(箱状)と握り玉


   サッシメンテナンス 豆知識 窓編 1

 今回は、アルミや樹脂にかかわらず引違い窓の召し合わせ部分の錠に当たる、クレセントについて御

 説明致します。クレセントとは三日月の意味ですが、いわゆるオス側と言われるレバーの形が三日月

 状の形になっているので、こう呼ばれているのだと思います。アルミサッシ創世記の住宅ですと、窓

 はアルミ外付単板硝子で、それまでの木製窓と比べると画期的商品であったと思われます。その窓が

 二重サッシ(外サッシにペア仕様あり)そして樹脂窓(標準でペアガラス)と推移していくわけです。樹

 脂サッシが登場したことで、それまでほぼ引違いだけだった住宅の窓に開き窓・FIX・辷り出し窓等

 が使われるようになりました。窓そのものの気密性は引違い窓の方が下回るのですが、障子を外すこ

 とで、タンスやピアノなどの大きな物の出し入れが可能になるということと、通風面積が広い等のメ

 リットもあります(ちなみに同サイズだと、引違い窓の方が高価です)。しかしZEH等、国が求める住

 宅への気密スペックがより高いものになったのと、玄関ドアの有効開口部が広くなって大きな物の出

 し入れが可能になったことで、引違い窓の採用率は下がっているように思います(全く引違い窓を採用

 していない住宅もあります)

 昔は引違い窓の障子回り、特に召し合わせ部分の気密を良くするために、クレセントの存在理由は

 内外の障子を引っ張り合うことがメインでした。しかし今は防犯の施錠の為に存在しているのであっ

 て、気密アップの意味合いもゼロではないのですが、昔とは考え方が変わってきていることを御理解

 いただきたいと思います。特に外付サッシや二重サッシの住宅に住んでいた方が建て替えや窓の取り

 換えリフォームをされた時に、クレセントが緩いのではという御指摘をよくいただきます。

 強過ぎず、緩過ぎず、若干互いの障子が引っ張り合うか合わないかぐらいの調整が、現状流通品で

 のベストな調整となりますが、外付サッシや二重サッシは若干強めに引っ張り合うぐらいが良いかと

 思います。

クレセントクレセントオス

 外付サッシや二重サッシはキャップが無い露出タイプがほとんどです。

 調整しろのほとんどないタイプ、上下だけでなく左右にも若干ながら調整しろのあるタイプ等も

 あります。回転させる部分の軸がプラスドライバー調整仕様になっていて出入り方向(障子の左右

 方向)に調整できるタイプのものもあります。

 

クレセントクレセントメス

 二本のビスを上下同じ位置に意図的にしないこともあります(受け座を斜めにする)

 ビスを緩めて左右にスライドさせるのが調整の基本ですが、L型に曲がっている部分を開いたり

 閉じたりすることもあります。受け座全体を曲げて手前や奥にもっていくこともありますが、

 この作業は障子の縦框を破損させたり、硝子を割ってしまう可能性もあるのでお勧めしません。

 比較的簡単な調整作業ですが、どうしてもうまくいかない場合は、有償であってもプロに御依頼

 いただいた方が良いと思います。


   サッシメンテナンス 豆知識 番外編3

 今回はメンテナンスというよりも風除室の施工に伴って発生するクレームについてのお話です。ク

 レームといっても、本来クレームではないものがクレーム扱いされたり、施工業者側(特に営業)の充

 分な事前説明が足りなかったり知識がないために起こるクレームのお話です。

 まずは排水経路についてです。御予算がある場合、または吹き抜け等で高い位置への施工の為、

 後々のメンテナンスが大変な場合、FIX(嵌め殺し)部分の外部の硝子抑えをビート(ゴム)ではなくコー

 キングで処理する場合があります。しかし、大抵の場合はビートで押さえる工事が標準的です。その

 ため残念ながら経年変化によりビートが伸び縮みを繰り返すことで、角がはずれて空いてしまいます

 そうなると角から材料内に水が入りやすくなってしまいます。厳密にいうと施工直後であってもビー

 トと硝子のほんの少しの隙間からも材料内に水は入っているのです。しかし、材料内に水が入っても

 基本的には縦材と横材の接合部にシーラーと呼ばれるシール材が貼られていて、接合部から風除室内

 には水が浸入しないように工夫されています。また、材料そのものが風除室の外側へ水を向かわせる

 構造になっているのと、縦材へ侵入した水を逃がすために、縦材の躯体との取り合い部のコーキング

 を意図的にしない箇所を作ったりします。春先に雪の付いた靴などの雪が風除室内で溶けて水になっ

 た時の排水路を確保するために、風除室内の一番低い部分の躯体との取り合いコーキングをしないで

 そこから逃がすような工夫もするのですが、この外部と内部の排水の為にコーキングをしないで残し

 た部分がつながって、極端な強風や風向きの変化で、水が逆流することがまれにあります。これは、

 クレームと言えばクレームなのですが、施工不備という領域のものではありませんので、施工業社さ

 んに御連絡いただければ、解決してくれます。最近は少なくなったのですが、基礎高の踊り場やマン

 ションの外部通路を風除室材で塞ぐときに、きちんと足場を掛けて外部から施工すれば問題ないので

 すが、御予算に折り合いをつけるため、もしくは業者側の施工スタンスの問題で、中から工事をして

 しまうことがあります。この場合、外部面に吹き付けた水(本来なら材料としては内部面)や材料内に

 入った水は、どんどん本来の排水先である室内側に出てきてしまいます。マンションを採寸等で訪問

 した時、雨降りだったり、雨上がりだったりすると廊下が水浸しになっている場合があります。お気

 の毒としか言いようがありません。基礎高の踊り場を囲むときも、決して足場代を節約して失敗しな

 いように御注意ください。私個人は、他社さんとぶつかった時に、足場代の有無で負けた時は敢えて

 受注しないことにしています。安価に惹かれて逆向きに取付して、施主様からのクレームでやり直し

 させられた(もちろん無償で)工務店様をいくつも知っていますし、事前説明してもなかなか御理解い

 ただけないのが現実です。

風除室.jpg風除室右下の布基礎と水切りとサイデイングの壁面の出っ張り具合が異なっています。


   サッシメンテナンス 豆知識 番外編 2

 今回はサッシの耐候性についてのお話です。耐候性というのは屋外に敷設された商品(

 ア・窓の外部面もこれに該当しますし、風除室・バルコニー・フェンス等のエクステリア

 商品も該当します)の、塗料の高分子材料や形が、日射・温度変化・雨・雪等の自然環境に

 よってどう変化するかをいいます。

 屋外で使う商品や、屋外に面することを想定して作られた製品の金属部分は、変形に関

 しては発生しにくいと考えていいと思います。素材はアルミ、鋼板、鋳物、アルミ鋳物等

 が考えられますが、雪の圧力で変形する以外は簡単に変形はしないと思われますが、例外

 的に、発売当初の断熱ドアは鋼板内にウレタンを吹き付けていたため、そのウレタンが水

 に触れたりすると二次発砲を起こして膨れたり、添ったりすることはありました。最近の

 断熱ドアはウレタンのパネルを挟んでいるので、そりや膨張のクレームは、ほぼなくなり

 ました。ただし極端な自然環境の変化に伴って、建物の構造材(主に木材)の収縮やねじれ

 によりドアや窓の建付けが狂うなどの、建物側に起因する変形が主になると思います。素

 材的に心配なのは樹脂商品で、極端に日当たりが良いと、扉の大きなテラスドアが狂った

 り、バルコニーの床材であるデッキ材(FRP)が膨張することは、まれにあります。パルコ

 ニーのデッキ材は多少膨張しても問題が出ないように、両サイドのささり部分を短めにし

 てあります。線路の敷設時に隙間をあけるのと同じ発想です。テラスドアは温度が下がっ

 てくると落ち着いてきますが、よほど高温にならない限り心配はいらないと思います。

 耐候性に関して一番顕著に商品差が出るのが塗装、つまり色です、樹脂窓に関してはか

 なり製品の素材が向上したので、比較的最近の商品は経年変化による変色は若干しか感じ

 られないと思いますが発売されて数年間の樹脂窓には極端な変色を起こしているメーカー

 もあります。残念ながらメーカー保証期間を過ぎてから、極端な変色が始まっているた

 め、クレームの対処としては扱ってもらえないようでメーカーによってはブラックがグ

 リーンになっている窓を、今でもたまに見かけます。補修の方法としては、研磨して特殊

 塗装する方法がありますが、一般の塗装屋さんでは扱えない技術ですので、最寄りの工務

 店さんにご相談されるか、インターネットで専門の塗装業者さんを探してくださ

 い。ただし、外壁交換等、リフォームのご予定があるのでしたら、窓の部品等も老朽化し

 ていると思われますので、窓そのものの交換も視野に入れてご検討いただいた方が良いと

 思います。単独の塗装工事も足場代もかかりますし、特殊工事ですので、それなりに金額

 がかかります。基本的にリフォーム工事は、御予算的に許されるのであれば、一度にやっ

 てしまう方が圧倒的にお得ですし、工事内容によっては補助金の出るものもありますの

 で、いろいろな角度から検討されることをお勧めします。

 木製ドアはアルミサッシメーカーは撤退している商品です。出荷数が少ないことも一因

 ではあるのですが(主にガデリウスのスウェドア、キムラのSPドア、ヤマハ等が流通して

 いる木ドアのほとんどだと思います)、メンテナンスが大変でお金がかかることも原因と

 なっています。もちろん木製ドアが好きな方はお使いいただいて結構ですが、色と表面素

 材の劣化スピードが速いため最低でも2年、出来れば毎年メンテナンスしなければならな

 い商品もあります。断熱ドアの表面材は主に鋼板で、これもまた経年変化で塗装もしくは

 張り付けてあるシートが変色していきますが、木製ドアほどの極端な変化は感じないと思

 います。鋼板性の玄関ドアもシート張りのものは比較的大丈夫なのですが、塗装タイプで

 表面が凸凹しているようなタイプは、モルタル等が付着すると塗料となじんでしまって、

 全く取れなくなってしまうので御注意ください。

ガデリウスjpg.jpg       完全な木製ドアです。本物にこだわるなら木製になりますね。

 

木製ドア.jpg   木製に見えますが木目のシートを貼った鋼製断熱ドアです

 

APW.jpg    樹脂窓です。NJSP工法という樹脂窓用の塗装技術があります。


   サッシメンテナンス 番外編 1

 我々サッシを主体とした住宅建材流通店の社会的使命というのは、たくさんあると思っています。正

 直申し上げて、遠距離で窓部品1個の交換ということになると、場合によっては赤字になる場合もあ

 ります。交換費や出張費が若干高く感じられることもあるかも知れません。言い訳に聞こえるかもし

 れませんが実は部品の選定と決定に大変な「時間」という手間暇がかかるのです。これは我々だけで

 なく、場合によってはメーカーさんにコスト負担をお願いすることもあります。というのもマイナー

 な部品のモデルチェンジのため、見てくれ的にはほとんど変わらないけれども部品が合わないという

 ことがあるからです。プロとして仕事を頼まれた以上、間違えた商品をお客様への売価に転嫁する訳

 にはいきません。私も今までちょっとした違いに気が付かず誤った商品を発注してしまい(古い商品

 の部品の為、ほぼ返品は出来ません)、数万円を無駄にしてしまったこともあります。また、全く同

 じ部品のバックナンバーが用意されておらず、代替品を窓やドアに加工を施して何とか使えるように

 復帰させなければならない場合もあります。樹脂窓編で御紹介したフリクションステーはぱっと見が

 同じで外形寸法が同じでも、微妙にビス位置が違ったりすると全く使えない部品になります。そうい

 う意味でいうと、プロといえども結構リスクの伴った仕事になるわけです。

 愛知県に㈱エスピーシーという会社があり、サッシコンビニというインターネットで様々なサッシ

 部品が購入できるサイトがあります。よくぞここまで揃えてくれましたねという感じです。ご自身で

 安全に交換できる部品であれば、このサイトを利用されるのも一つの方法だと思います。築年数の経

 た住宅やマンションにお住まいの皆さんの「お困りごと」が切実であるのは、私の営業経験からいっ

 てもよく分かりますので、何が何でも弊社の売り上げという発想はありません。

 ただし、繰り返して申し上げますが、ご自身の安全が担保出来ない場合や、手順を間違えると商品

 そのものを破損してしまうような危険性がある場合は、やはり我々プロにお任せいただいた方が、結

 果的に良かったといっていただけると思っています。

 サッシメーカーも離合集散を繰り返しており、存在しなくなったビル窓メーカーもあります。この

 場合は商品調達は、上記のようなネットサイトでの購入以外ほとんど部品調達は不可能だと思ってい

 ただいて結構です。(例えば戸車などは窓を外さなければ交換できませんが、高層階の場合安全に出

 来るかが問題になります)

  住宅サッシメーカーに関してご説明しますと、新日軽・アルナ・東洋エクステリアは㈱LIXIL社に

 統合されましたが全ての部品があるかどうか微妙です。旧トステム時代の部品はかなりバックナンバ

 ーが充実しています。シャノンウインドとエクセルウインドは統合しましたが、窓部品はまだかなり

 のバックナンバーがあると思います。シャノンウインドと旧立山アルミと旧三協アルミは同じ工場で

 樹脂窓を生産していましたので、ほぼ同じような部品を使用しておりバックナンバーはある程度用意

 出来ると思います。最近お問い合わせが無くなったのですが、セキスイの樹脂窓ノーベルの部品です

 がインターネットで検索するとセキスイハイム住宅部品というサイトでクレセントと網戸部品は扱っ

 ておられるようなので、使えるものがあるかも知れません。不二サッシの樹脂窓プラブリーも残念な

 がらシェアがあまり高くなかったせいか、お問い合わせは無いに等しいのですが、メーカーの販社は

 札幌にあります。インターネットで検索してもヒットしないので、不二サッシの部品はサッシコンビ

 ニさんに問い合わせた方が早いかも知れません。

 最後になりますが、御自宅の窓メーカーを御自身で選択された方は、あまり多くはないと思います

 が、残念ながら現存していないメーカーの窓の場合は部品調達が出来ない場合もあるということと、

 現存していても商品が古い場合や他社に統合されたメーカーの場合は、調達出来るとしても時間がか

 かる場合があります。生活に支障をきたすような部品の交換が発覚した場合は、少しでも早く手当さ

 れることをお勧めします(納期が1か月以上かかる場合もありますよ)


   サッシメンテナンス 豆知識 風除室編 1

 昔は玄関フードという言葉の方が通りが良かった「風除室」。多雪地帯である札幌等では、玄関ド

 アの前に雪がたくさん積もると、朝開けるのが大変になるのを防いだり、付設することにより玄関

 内の断熱性が上がって家の中の温度が下がることを防いだり、様々なメリットがあります。正直に申

 し上げるとデメリットもありまして、南向きの玄関だったりすると、夏は風除室内が暑くなりすぎて

 家の中も暑くなってしまいます。ただ、窓も同じなのですが、断熱性が高ければ高いほど、冬は暖か

 いのですが夏は暑くなるというデメリットはあります。ですから風除室も2カ所以上窓を付けたり引

 戸を網戸付きにしたりして、通風を確保することが必要となります。硝子は枠側に流し込む先付ビー

 トと硝子を入れてからガラスを抑える後付けビート(押しビート)がありますが、吹き抜け等で高さの

 ある位置にFIXが付く場合は多少割高になっても硝子の外側出来れば内外ともコーキングにした方が

 良いです。引戸は中桟付は、ほぼ選ばれなくなってDH = 2000以上の1枚硝子(5mm硝子)タイプが

 が主力になってきました、ハンガータイプの片引戸の開発により、下枠の無い床段差のない風除室

 の施工が可能になりました。これにより、車椅子を使用されている方も自力で出入りしやすくなりま

 した。ただ、この商品にもデメリットがあって引戸障子の下にモヘア()やゴムが付いていて、水密

 性や気密性を担保しているのですが、春先の融解と氷結が繰り返される時期になると、朝最初に開け

 る際に氷結により、モヘアやゴムがちぎれたりすることがあります。出入りしたい開口部の幅が小さ

 いと、引戸も片引戸も施工不可となり、出入り口はドアということになります。ドアハンドルも昔は

 握り玉だけだったのが、今はレバーハンドルやプッシュプルバーハンドルも用意されています。ドア

 での施工になった場合、残念ながら断熱効果は期待できますが、風除室の外に大量に積雪すると開け

 にくくなってしまいます。それと、もう一つ注意が必要なのが強風時の開閉です。風が強い日にドア

 を開けようとした瞬間に突風にドアを持っていかれて、ドアがねじれて組立ビスが抜けてしまい、駄

 目になってしまうことがありますので注意してください。但し100%の対応にはなりませんし、割増

 し料金は発生しますが、バックチェック付ドアクローザーという商品があって、ドアクローザーをこ

 の商品にしていると、予防措置にはなります。どういうことかというと、急激に速い速度でドアを

 開けようとすると、ドアクローザー内でブレーキがかかって急激に扉が開くのを防ぐ仕様になってい

 るのです。繰り返しになりますが、100%予防出来る訳ではないので、あくまでも補助的な商品だ

 と認識してください。

 年月の経った引戸の両端の硝子がずれているケースをたまに見ますが、これはカンナの刃の出し入

 れと全く同じ原理で、障子の開け閉めが乱暴だと戸先が枠に強く当たり、それによってその横のFIX

 の硝子が引戸側に少しずつずれてくるというものです。静かに普通に開閉していれば、まず起こりま

 せんが、御注意ください。

 価格も大切なのですが、メリット・デメリットを正しく伝えてくれて、最善の提案をしてくれる業

 者さんに依頼されるのが一番です。私個人的には、引戸の網戸を100%提案します。網戸付きにし

 ていただいて、「良い提案をしてもらった」と褒めていただいたことは何度もありますが、必要無か

 ったと言われたことは一度もありません。最近は売れさえすればの業者さんは、ほとんどいなくなった

 ような気もしますが、昔は玄関先で粘られて契約の判を押さないと帰らないといった強引な手法の訪

 問販売業社もいたようです。そういう時は遠慮せずに110番といったところなのですが、お年寄りの

 一人暮らしとかだと報復も怖いですよね。そういう時は消費者生活相談センター等の窓口もあります

 最後に引戸や窓の網戸ですが、物置等があるのでしたら冬は外してしまっておいた方が網は長持ち

 します。ただし、網戸左右上部には外れ止めという部品が付いていて、通常プラスドライバーでビスを緩

 めて外れ止めを下げれば網戸は外れます。春になって再度立て込むときは、上から差し込んで下に落

 とすというケンドン式での建て込みになりますが、この時に忘れずに外れ止めを上にずらして、網戸

 が外れないようにしてください。強風が吹くと外れて、場合によっては人にぶつかってけがをさせて

 しまうこともあります。これは、住宅の引違い窓の網戸も一緒です。外れ止めを上げすぎるときつく

 なって左右にスライドしずらくなりますので、上げ過ぎず、下げ過ぎず、網戸を持ち上げても外れな

 い、ちょうど良い加減まで外れ止めを上げて固定するのには、ちょっとコツが必要ですが、慣れれば

 誰にでも出来ます。(古いタイプの網戸や非木造の建物用の網戸には外れ止めの無い物もあります)

  様々なことに注意を払って、高いお金を払われて取付された風除室が長く使えますよう、願ってお

 ります。

 引戸.jpg引戸ドア.jpgドア()2枚引き込み戸.jpg2枚引き込み戸


   サッシメンテナンス 豆知識 網戸編 2

 今回は引違い網戸の網張替についての御説明です。DIY系のお店に行くと、網とローラーと押さえ

 ゴム等がセットで売っています。ここで注意していただきたいのは、現在御自宅で御使用中の網戸に

 押さえゴムが合うかどうかです。網戸は網だけでなく押さえゴムも経年変化で固くなります。押さえゴ

 ムが固くなると柔軟性が無くなるため、網を抑えきれない状態になってしまいます。フレームが痛ん

 でいなければ網をまず張り替えるのですが、ゴムが固くなっていると張っているそばから網が外れて

 きて全く押さえが効かない状態になります。そこでDYI系のお店で押さえゴムを買いに行かれるので

 すが、これがメーカー等によって大変多くの形状があり、合わなければ全く使い物になりません。

 私たちも張替を依頼された時に、網戸がかなり古い商品で押さえゴムが固くなっている場合、事前

 に張替が出来ないかもしれない旨をお伝えします。その場合は同サイズで網戸そのものを作り治すし

 かない旨、御了解をいただいてからの受注となります。もちろん、いたずらに作り直しを迫る気持ち

 はありませんので何とか張り直ししようと努力はいたしますが、いかんせん全く抑えが効かない場合

 はギブアップとなるわけです。DIY系で売られている押さえゴムは川口技研社製の万能サイズ網戸用

 等が多いような気がします。ちなみに最近の押さえゴムは中が空洞錠のゴムストーローのようになっ

 ています。なお、古いシャノン、立山アルミ系の樹脂窓用の網戸は網をT型の材料で押さえる仕様に

 なっていますが、この部品はバックナンバーが現存していませんので、網戸の作り直しとなります。

 器用な方、御自身でいろいろと手を掛けたい方はいらっしゃるので、トライされるのは大変結構な

 ことなのですが、メーカーの部品のバックナンバー保持期間である10年を過ぎた商品は、基本的に

 新規作成が基本となると御理解ください。

 ちなみに上げ下げロール網戸は網の取り換えは原則不可となります。横引きロール網戸はYKK AP㈱が発売

 当初、交換可能を売りにしていましたが、ばらして組み直す手間が大変掛かるため、作り直した方が

 良いと思います(トータルではその方が安価)

網戸姿図_000001.jpg

網押さえ部分.jpg

 御自身で張り替える際、上手くゴムで四方を抑え終わりましたら、指定の位置にカッターの刃を

 斜めに当てて切っていくと、きれいにカット出来ます。網目をきれいに張り替えるにはテクニック

 がいります。口頭でお伝えできませんが、工夫しながら何枚も張ると上手くなります。押さえが効か

 ない場合や効きにくい場合は、押さえゴム付近が張りが弱くて、網が盛り上がります。


   サッシメンテナンス 豆知識 網戸編1

 前回風除室の引違い窓や引戸の網戸の取り外しについて御説明させていただきました。今回はまず

 その件について、もう少し詳しく御説明致します。

外れ止め2.jpg 1.最もオーソドックスな網戸側面上部のタイプ

            図のようにプラスドライバーで緩めると外れ止めが上下するように

            なりますので、ちょうど良い高さで締めて固定します。左右にあります。

外れ止め1.jpg 2.網戸の上桟の室内側に2個ついているタイプです。非木造系の建物の窓に

            網戸を依頼されると、このパターンが多くなります。1の網戸は外れ止め

            下げても上桟が上の網戸レールささり込んでいるので外れませんが、この

            網戸は外れ止め上部のL型の部分を上の網戸レールに引っ掛けて固定する

            タイプなので2個目を外す際には網戸を持った状態を保持していないと

            そのまま上から外側に倒れるように外れてしまいますので注意が必要です

            取付する場合もかなりの注意が必要なのと、ビスのネジ山が上桟のアルミ

            の肉厚でしか切れていないので、頻繁に回すとビスが効かなくなる可能性

            もあります。どちらかと言えば立て込んだままにされて、網の張替時にプ

            ロに任せた方が無難です。

外れ止め3.jpg3.かなり古いタイプの網戸で外れ止めが上桟の途中に付いていて、室内面に

           見えるビスによって緩めたり締めたり出来るタイプです。

会社名 (株)北海道三和
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電話番号 011-792-3800
FAX番号 011-792-3810